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アフォーダンス

アフォーダンス(affordance)とは、アメリカの心理学者J・J・ギブソンが提唱した「環境のなかにあるすべての物質は人間や動物に対してなんらかの意味を内包し、知覚や行為へのうながしを与えてくる(affordする)」とする認知心理学における概念である。 例えば、椅子は「座る」という意味や行為をアフォードし、ドアノブは「握る」という意味や行為をアフォードする。

デザインの世界では1990年にドナルド・ノーマンが著書『誰のためのデザイン?』で、道具やコンピュータによるシステムの設計はそれが何を「アフォード」しているのかを明確にデザインすべきであることを提案し用語として広く知られるようになった。 一方で、ノーマンの「アフォーダンス」の用い方はギブソンが提唱した本来の意味とは異なったものになっており、後年ノーマン自身もそれを認めて「シグニフィア」という用語でこの概念を説明し直している。

現在のデジタルプロダクトのデザインにおいては、「アフォーダンス」の概念を積極的に用いることは少なく、シグニフィアで説明するほうが好ましい。

参考